書類選考を通過すると、面接にのぞむことになります。
面接の前に面談が行われることもありますが、面談は、募集企業と応募者が対等な立場で行われ選考とは直接関係はありません。
面接は、募集企業が応募者への質問により選考を行っていくもので、通常1~2回行われることが多いです。
選考にの一つなのでしっかりと準備する必要があります。
また、最近ではWebで面接を行う企業が増えていますが、聞かれることは対面で行われる面接と変わらないと思ってよいでしょう。
この記事では、面接時に面接官から「どんなことを聞かれるんだろうか?」と不安に思っている皆さんに、よく聞かれる質問,面接官がする質問の意図,回答のポイントについてまとめました。
- 自己紹介は、1分程度にまとめて伝える
- 職務経歴は、この企業で活かせる経歴などを要約して簡潔に伝える
- 転職する理由はポジティブな理由にして伝える
- 志望動機は意欲を見せる
- 入社後に描いている自分の目標を明確に
- 成功体験は数値化して過程も伝える
- 失敗体験から学んだことを伝える
- 長所・短所 短所は長所の裏側にある
- 「何か質問はありますか?」は入社意欲や積極性などをアピールできるチャンス
転職の面接でよくされる質問
面接でよくある質問のうち、自己紹介と職務経歴は必ず回答することになると思ってもよい質問です。
自己紹介と経歴の説明は事前に履歴書と職務経歴書を提出しているので、読み返したり詳細を調べたりと準備している方が多いと思いますが、それ以外は、何を質問されるか面接にのぞまないとわかりません。
自己紹介と経歴の説明以外でよくある質問をあげ、質問の意図を読み解きながら解説していきます。
転職の面接でよくされる質問には、質問者の意図を読み取る
よくある質問も、面接官がその質問をする意図を理解しておくと、当て外れな回答になりません。
しっかりと質問の意図を読み取りましょう。
ここでは、よくある質問の代表的な8例について質問者の意図や回答例を整理しました。
自己紹介
面接が始まった時に、「まず、自己紹介をしてください」と言われることが多いですよね。
この質問の意図としては、さまざまですが、「お互いの緊張をほぐす」「応募者の印象の概要をつかむ」「応募者のプレゼン能力をみる」などです。
面接が始まったばかりの導入部分は、面接官も応募者も緊張しています。
お互いの緊張を和らげる意味合いもありますが、あまり砕けて回答せず以下の内容を含み、1分程度にまとめて伝えるとよいでしょう。
- 氏名
- 直近で在職していた企業名,所属,役職など
- 職務経歴について簡潔に説明
- 面接への意気込み
ここでは、すべてを伝えようとする必要はありません。
細かく説明しようと時間が長くなると、間延びしてしまうので簡潔に伝えるのがポイントです。
これまでの経験内容は簡潔に
「これまでの職務経歴を説明してください」と職務経歴について説明を求められます。
職務経歴書は事前に提出してあるので、面接官側もおおよそ内容はわかっているうえで敢えて説明を求めます。
この質問の意図としては、要約して説明できるかを見ていると同時に、企業が求める経験やスキルが要件に合っているか,入社後に経験を活かして活躍できる人材かどうかを判断しようとしています。
説明は、職務経歴書を時系列でダラダラと読み上げるのではなく、この企業で活かせる経歴などを要約し説明しるといいでしょう。
アピールしたい経験は、担当した業務,自分の役割,成果に結びついたプロセスをセットで伝えるようにします。
その他、コミュニケーション力,折衝力,調整力などについて加えてもいいでしょう。
転職する理由はポジティブに
「どうして転職しようと思ったのですか」「どうして今の会社を辞めようと思ったのですか」のように、転職または退職にいたった背景や理由について質問されることがあります。
質問の意図としては、転職や退職の理由が不満や人間関係などだと、せっかく入社してもまた同じ理由で辞めてしまうようなことにならないか、などを見極める狙いがあります。
退職しようと考えたきっかけが、不満というネガティブな理由であったとしても、それをそのまま伝えるのではなく、この転職によって何かを成し遂げたいなど、目標や前向きなどポジティブな理由にして伝えるのがいいでしょう。
志望動機は意欲を見せる
「当社を志望した動機は何でしょうか」という質問をされることがあります。
面接する側としては、このひとはなぜ応募してきたのだろうと思うのは、当然ですよね。
自己紹介と同じくらい当たり前に質問される事項だと思いますのでしっかりと対策しておきましょう。
この質問では、企業についてどれだけ興味があり、調べているか確認します。
仕事についての興味度合や、仕事に取り組む姿勢などを確認しています。
この質問に対する回答は、事前に企業のホームページなどで情報を収集して、「仕事の内容」「会社の理念」「将来的なビジョン」などについて確認し、自分が共感できる点などを整理しておきましょう。
入社後に描いている自分の目標を明確に
「入社して将来どうなっていたいですか」「5年後・10年後は何をしていたいと思いますか」など、中期的な将来について質問されることがあります。
この質問は、企業の社風,文化になじめるかどうかと、仕事を通して成長する意欲があるのかを見極めるため行われます。
また、将来の自分を描けるかどうかは、自己分析ができているを見ている部分もあります。
「こんな仕事を担当していたい」だけでなく「チームを率いるリーダーになっていたい」といったように具体的に伝えるといいでしょう。
成功体験は数値化して過程も伝える
「これまでにどんな成果をあげてきましたか」「仕事で成功した体験をお話しください」などと、これまで仕事をおこなってきた中での成果や成功した体験について質問されることがあります。
この質問は、成果や経験からスキルのレベルを測り成功した体験を通じて身に付けたノウハウなどから自社でも活躍できるかを見極めています。
成果は、なるべく具体的な数値をあげて伝えましょう。成果をあげるまでの過程で、どんな工夫をして実現できたかなどを整理して伝えましょう。
失敗体験から学んだことを伝える
「仕事で失敗した経験はありますか」成功体験とは逆に、失敗体験について質問されることもあります。
この質問は、失敗した経験から原因を分析して何を学んだかや、失敗から発生するトラブルをどのように乗り越え解決したかを確認しています。
「失敗に対してどのように対処をしたか」「失敗した経験から学んだこと」「その後失敗しないために心掛けていること」などを整理しておきましょう。
長所・短所 短所は長所の書の裏側
「あなたの長所・短所は何ですか」のように質問されることがあります。
この質問で、長所,短所を問われるのは人柄を見極めようとしています。
長所については、社風に合うかを確認しようとしています。
短所は、自己を分析または認識しているかを、確認することが目的で質問しています。
長所は、「過去の仕事における長所」に注目して整理します。
過去に成功した体験を振り返り達成できた要因を考えてみると、長所がわかってきます。
それを「行動力」「分析力」「協調性」といった言語化することで整理しやすくなります。
短所は、長所を裏返すことを意識してみましょう。例えば、次のような言い換えを工夫してみてください。
「行動力がある」→「独りよがりになってしまうことがある」「協調性がある」→「周りの人に意見を聞きすぎてしまい自分の意見を伝えられないときがある」などと考えてみてください。
その他の質問
面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問を許されることがあります。
これは、今後の選考についてや、入社した場合の疑問点を解消する目的で行われます。
この時点で、疑問に思っていることや聞いておきたいことがなければ、無理やり質問する必要はありませんが、疑問点がある場合は積極的に質問することで、入社意欲や積極性などをアピールすることができるかもしれないので、少しでもわからないことがあれば質問しましょう。
ただし、ホームページなどで公開されている情報など、自分で調べればわかるようなことだと、逆効果になる恐れがありますので、注意が必要です。
面接での心構え
面接での心構えについては、事前に準備を行うことは大切ですが、すべての質問について回答を準備するのは不可能です。
あまりにも完璧を求めすぎてしまうと、本来の自分らしさが出せずかえって面接官の印象が悪くなることも考えられます。
面接で聞かれることは、自分のことなので回答を完璧にしすぎず、その時の質問に素直に答える意識で十分でしょう。
まとめ
- 自己紹介は、1分程度にまとめて伝える
- 職務経歴は、この企業で活かせる経歴などを要約して簡潔に伝える
- 転職する理由はポジティブな理由にして伝える
- 志望動機は意欲を見せる
- 入社後に描いている自分の目標を明確に
- 成功体験は数値化して過程も伝える
- 失敗体験から学んだことを伝える
- 長所・短所 短所は長所の裏側にある
- 「何か質問はありますか?」は入社意欲や積極性などをアピールできるチャンス
面接時に、よく聞かれる質問と質問の意図を読み取った回答の方法などについて説明してきました。
面接の質問には必ず意図があります。
その質問の意図を読み取って回答できるとその先の選考が有利に運べるかもしれません。
質問の意図を理解せず当て外れな回答にならないように事前に準備しておきましょう。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
少しでも面接にのぞむ方の参考になれば幸いです。
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